【店舗解約】飲食店舗の解約で必ず揉めるポイント

近年新型コロナウィルスの影響も大きく、飲食店舗の解約・閉店のご相談が後を絶ちません。借主さんもお困りですが、退去続きの貸主さんも非常に苦しいのが現状です。本記事では、飲食店舗の解約・閉店の際に「揉める可能性が高い」ポイントをお伝えしております。双方の立場から考えて見ていきましょう。

飲食店舗の借主は契約書をよく読むこと

飲食店の店舗探しは実際に物件を見てから大体3ヶ月程度かかると言われています。本当に実際これぐらいです。時間をかけなければいけない、ということは全くないのですが、理想・イメージと現実がかみ合うまでに時間がかかってしまったり、希望条件にジャストフィットする物件が出るまでに時間がかかったりします。その後、ようやくお気に入りの物件にたどり着く…までの時間ということです。内覧を重ねてやっと出会えた物件だけに、オープンを急いて焦りがちです。 店舗物件を借りる際に、どうしても賃料や保証金・敷金だけに目が行きがちで、解約した時の条件などには殆ど目が行かないのです。アドバイスしても言われるんですよ。「始める前から辞める時の事言わないでくれ」と。いや、ダメですよちゃんと見ておかないと。本当にとんでもない事になります。 もちろん、お気持ちはよ~くわかります。しかし、オープンしてから2年!半分以上の飲食店舗はこの期間に潰れてるんですよ。「自分だけは違う」と思う気持ちもあるのでしょうが、「0%ではない限りそれはリスクになりうる」のです。いざそんな時が来て、「あの時ちゃんと契約書を見てれば…」と言われるのが一番切ないです。 居住用物件であれば法規制が鬼のように厳しいのでそんな事なんて限りなく0%と言って良いと思うのですが、「飲食店用の店舗物件は事業用」です。「事業用」。消費者保護?全くありません。クーリングオフ?もちろんできません。囮広告を見て物件を借りてしまった?事業者であれば保護対象外です。ですから、自己責任で借りれるレベルまで自分の知識を引き上げる必要があると再認識しておかなければなりません。

貸主は飲食店舗を入居させるなら法律をよく理解すること

よく投資をするよ~という貸主さんと、昔から不動産を持っているよ~という貸主さんとでは、法律・税務に関する知識・考え方が全く違います。前者の貸主さんは法改正にも非常に敏感で、絶えずアンテナを高くして勉強し続けています。これに対し後者の貸主さんは、基本的にすべてを管理会社に丸投げしている方が非常に多いです。 最近聞いた話ですが、1階を飲食店として貸し出している貸主さんから空室になりそうと連絡があり、現地を見に行ってみると1階の奥の壁がブロック壁。「もしかして元は駐車場だったのでは?」と聞くと「よく分かったな」と言ってたらしいですが、これは非常に大変な事です。 駐車場から店舗に勝手に変更すると、建物の延べ床面積が当然変わってしまいます。その場合、延べ床面積の大きさによっては用途変更の手続きをしなければ違法となってしまいます。さらに飲食店舗として貸し出す場合、必ず火災報知器を付けなければいけないのですがそれも付いていません。その場合、もし火災が起きて怪我人が出たり最悪死亡事故なんか起きてしまうと貸主さんには刑罰が科せられてしまいます。笑い事じゃすまなくなってしまいます。 貸主さんにとっては現状の飲食店舗が閉店する際、このような問題点を改善する絶好の機会ですので、次も飲食店舗として貸し出すお考えなのであれば、次の入居者さん以降には消防検査を義務化する事をお勧めします。絶対火を使うんですから。

飲食店舗の解約で必ず揉めるポイント

原状回復の工事費用

冒頭話した通り、原状回復義務とは借りていた店舗物件を借りる前の状態に戻す事です。もしスケルトン状態で借りたのであれば、躯体だけの状態が「原状」となります。壁・床・天井まで仕上げてる店舗物件もありますが、入居前には最初の状態の写真を出来るだけたくさん撮っておいてください。「原状」の造作物が貸主の資産なのか残置物なのか、ハッキリとさせておく必要があるからです。貸主の資産はそのまま残し、借主が作った造作物はすべて壊す、が正解なのです。 揉めるポイント①: 居抜き状態の店舗物件に入居する場合、全ての造作物・設備がついてきます。これを、「解約する時はスケルトンにしてね」と言われるパターンです。 どこまで壊してOKなのか全く分からないですし、ガス・水道の処理をどこまでやるかでも費用が全く異なります。例えば、床のコンクリートの中を通っているガス管・水道管も撤去するとなると、かなりの手間やコストがかかってしまいます。 賃貸借契約書には「原状」の詳細が記載がない場合、本当に簡単なメモで良いので、貸主さんか管理会社から「原状」の仕様について書かれた書面をもらっておきましょう。 ここで注意点ですが、残念な事にそういった書面関連を頻繁に求めると「面倒な奴認定」されてしまって、まさかの物件を貸してもらえなくなるパターンがあります。そういったリスクを避ける為に、管理会社を通してまとめて相談してもらうのが無難でしょう。管理会社も何回も貸主さんに相談・交渉を入れると「その人もう断っといて」と言われてしまうので、出来る限り折衝回数がすくなくなるようにまとめて相談してあげるようにしてください。こういった話は表には殆ど出てきてませんが「めちゃくちゃ多い」です。

解約予告期間の賃料

住宅・事務所・店舗、どのような物件でも解約をする際は「書面による解約通知書」というものを出すようにと賃貸借契約書に書かれています。出せばすぐに解約・退去できる~というものではなく、解約通知書を提出してから使用の有無に関わらず賃料を払い続ける期間というのが存在します。これが「解約予告期間」と呼ばれています。賃貸借契約書では期間が3~6か月となっている事が多いです。 通常は賃貸借契約書に書かれていませんが、解約予告期間中に次の入居者が入る際は賃料を止めてもらえるよう一筆書いてもらっておきましょう。 解約予告のパターンで、居抜きで次の入居者へ引き継ぐのが一番都合の良い閉店方法かもしれません。その方がすぐ辞めれますし。

飲食店舗の解約で必ず揉めるポイントのまとめ

これまで出くわした飲食店舗物件のトラブルにはいろんなパターンがありましたが、全体を通して共通している事が1つだけあります。解約時に「十分予測できる問題をあいまいに文章化せず放置した結果」がトラブルになっているのです。 文章化の作業は、本来は仲介する不動産会社がやるべき仕事なのですが、宅地建物取引業法で定められた最低限の説明しかしない為に多発しています。飲食店物件をあまり扱ったことがない不動産会社と組む場合、彼らを宛にしてはいけません。自分自身で確認をするようにしてください。もしくはそうならないよう、きちんと店舗専門の不動産会社と組むようにしましょう。じゃないと出費も膨らみますし、嫌な思いばかりすることになります。

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