【店舗解約】店舗解約で多いトラブルは?退去前の注意点や対処法!
店舗の解約・退去時には事前に解約予告や原状回復工事、保証金の清算や行政機関への手続きなどするべきことが多いです。忙しい中での作業になる上に不慣れな部分もあるので、非常にトラブルが発生しやすいので注意が必要です。当記事では店舗の解約・退去時に発生しやすいトラブルとその対処法や抑えるべき注意点をご紹介します。
店舗解約でのトラブル例
店舗の業績悪化などにもよってバタバタと退去する場合はトラブルが起きる
可能性がありますが、やはり一番は予定通りにスムーズに円満解約・退去をしたいですよね。以下では店舗解約時に発生しやすいトラブル例をご紹介しています。
【例1】解約予告期間の申告・通知に漏れがあった!
一般的には店舗退去の3~6か月前に解約・退去の申告をする「解約予告期間」というものがあります。通常の住居物件のように「では来月一杯で解約・退去します」ということはできません。
仮に、3か月前の解約・退去の申告が必要な店舗で来月一杯で営業終了!退去も完了!となった場合でも期間終了までの賃料は発生してしまうのです。
【例2】原状回復工事の費用が想定以上の金額に…!
原状回復工事とは、店舗物件を「借りる前の状態まで戻す」ことを指します。もし現在の物件が初期は何も内装が無い状態(スケルトン)であった場合にはそこまで戻す必要があるということになります。開業の際に結構な金額をかけて内装を整えていたとしても原則としては元の状態まで戻さなくてはなりません。
原状回復工事の業者も、物件の貸主指定の業者に任せることになるケースが多いのですが、設備や内装、工事内容によっては想定以上の工事費用がかかってしまい、高額な請求に溜息をつく可能性があります。ただし、指定の業者による見積もりがあまりにも高額になりそうな場合、交渉の余地がある場合もありますので、問題が無ければ他社からも何件か見積もりを出してもらい相場を確認してみましょう。
【例3】保証金の返還が少額だった…!
店舗の契約の際に保証金(敷金)を支払っているかと思います。ここから解約時の未払いの賃料や原状回復費用を差し引いた残金が戻ってきます。注意点として、「償却分」が引かれる可能性はあります。契約内容によりますが契約金に応じた償却分が引かれてしまったり、原状回復工事費用とあわせて清算されてしまってほとんど戻ってこないどころか全額戻ってこなかった…なんてケースもあります。
保証金の返還額を丸々予定にいれてしまいあとから頭を抱えてしまう、なんてことがないように気を付けましょう。
トラブルを未然に防ぐ、店舗解約前にしておくべき注意点
店舗解約に関する事項は賃貸借契約書にきちんと明記がされているかと思います。店舗の解約を検討しているのでしたらまずは契約書を確認し、内容を把握しておきましょう。契約書は以下のポイントを抑えつつ確認していきましょう。
・解約予告申告はいつまでにすべきなのか
・退去の告知は書面通達なのか、口頭での連絡で良いのか
・原状回復の有無、また原状回復工事の範囲や程度はどれくらい必要なのか
・保証金の返還額はいくらになるのか
・保証金の、契約期間による償却分は発生するのか
・最終的な保証金の返還時期はいつになるのか
ここで物件の貸主と自分との間で間違いがあると工事費用が想定以上にかかってしまったり、無駄な期間が増えたりと厄介なトラブルになりかねません。きちんと貸主と確認しておき、無用な手間やコストを抑えましょう。
店舗解約時にトラブルが起きてしまった場合の対処法
ダントツに起きる可能性が高いトラブルが「原状回復工事(スケルトン戻し)」になります。先ほどまでに「借りる前の状態まで戻すこと」と述べましたが、中にはこんなケースもあります。
・「契約した時は内装つきだったが、解約で原状回復について確認するとスケルトン戻しまで必要だと言われた」
・「契約期間が長く、物件の持ち主が代替わりしてしまい、原状回復の範囲がわからないと言われた」
などです。
その他の起こりえるトラブルもほとんどがお金に関わることです。原状回復費用や賃料に関する部分は特に大きな金額になりますので、こちらもトラブルは避けたいですよね。もしトラブルが発生した場合は、まず落ち着いて契約書を細かく再確認するといいでしょう。契約書に記載がない場合はなるべく事前に確認すると無用な時間を避けられますし、口頭だけでなく、大事と思った点に関しては出来るだけ書面で残す形で物件の持ち主と情報をすり合わせていくと良いでしょう。
まとめ
・店舗解約時は思わぬトラブルが非常に発生しやすいです。
→解約予告申告・原状回復工事の範囲や費用・保証金の返還について注意しましょう。
・店舗解約でのトラブル回避のコツ
→契約内容の正しい認識。解約予告や原状回復の範囲、保証金の償却の有無も事前に確認しておくと良いでしょう。
・トラブルが発生した場合は再度契約書を再確認。
→長期的に契約をしていた場合は物件の貸主が変わっている可能性もありますので、注意が必要です。
原状回復工事の費用も数社に見積もりを出し、相場通りかどうか把握しておくことでコストを抑える事もできます。
以上で店舗解約で多いトラブルの退去前の注意点や対処法となります。きちんと対応していたつもりでもトラブルは予期せぬところから起こりうるもの。もし発生したとしても問題なく対処できるように注意すべきとこは事前に注意し、スムーズな店舗解約として終えられるようにしましょう。