【店舗売却】飲食店の居抜き売却を行う際や買い手の募集中に起きやすいトラブル、買い手が決まらないときの対応について
飲食店を居抜き売却しようとしても、円滑に買い手が現れるとは限りません。場合によっては予想外のトラブルが起こる事もあります。売る側が専門知識を持っていない事も多く、問題を解消しきれず、売却が遠ざかってしまう事もあります。この記事では、居抜き売却を募集する際に気を付けなければいけないことや起こりがちな問題について紹介させていただきます。
居抜き売却、購入者を募集する際に起きやすい問題とは?
居抜き売却を行う前後に起きやすい問題は大まかに分けて不動産会社や大家さん、買い手の3パターンがあります。それぞれに起こりやすい問題や対処方法について順番に説明させて頂きます。
①不動産会社
居抜き売却を行う際に、不動産会社や業者に依頼する人は多いでしょう。しかし、不動産会社や業者の中には知識や経験が浅い所もあります。そのような所はそもそも初めの査定額が適正でない場合や、取り決めていた契約書と異なる内容を買い手側に話してしまっている事もあります。100%間違える事は無い。と断言できない部分はありますが、もしも問題が起きた時にしっかりと対応をしてくれる不動産会社や業者とやり取りしたいですよね。その為にも、仲介依頼をする場合は色々な不動産会社に声をかけ、居抜き売却について経験や実績、専門知識をしっかりと持っている信頼できる人を選ぶ事が大切になります。
②大家さん
大家さんはそもそも居抜き売却自体に積極的ではない事が多いです。その為、いざ居抜き売却を考えた際にトラブルになりやすいと言えるでしょう。大家さんが居抜き売却に積極的ではない理由は大きく分けて3つあります。
1.居抜きで退去する場合は退去時の原状回復義務に対して契約違反に当たる
2.次回の契約から飲食店以外の業種に貸し出そうと考えている為、飲食店で居抜き売却をして欲しくない
3.賃貸条件を変える予定がある為、勝手に今のままの賃貸条件で買い手を探されると困る
大家さんの許可を得ないまま買い手を探し始めるのは大家さんとのトラブルの元になります。転貸借(また貸し)をした場合には法的トラブルにも発展する事もある為、絶対に行ってはいけません。もし、大家さんから居抜き売却の許可を得たとしても、途中で賃貸解約する場合には違約金が発生する事や、居抜き売却を認める条件として承諾料が発生する事もあります。とはいえ、居抜き売却は大家さんにとってデメリットだけのものではなく、勿論メリットも大きくあります。
1.新しいテナントを探す労力とコストを削減する事が出来る
2.すぐに新しいテナントが決まる事で賃貸収入を得られない期間がなくなる
3.居抜きの場合、改装をあまり行わなくて良い事が多く、建物が劣化しにくい。
もし居抜き売却を行おうとしている場合には、大家さんに居抜き売却を行った場合のメリットを伝え、しっかりと許可を得てから行いましょう。
それだけでなく、大家さんは新しいオーナーがどのような人になるのか不安と期待の両方を持っています。その為、売却が決まった際には大家さんに新オーナーを紹介し新店舗の業態や店舗の営業時間等を伝え入居審査を行う必要があります。
③買い手
上記2つを乗り越え、ようやく買い手が見つかったとしても、そこで問題が起きる場合もあります。急な売買キャンセルの申し出や、引き渡し時に譲渡するもの、譲渡しないものについて双方の見解の不一致が起こりうる事があります。
中には、支払いが行われない場合や無茶な減額交渉を持ち出してくる場合もあります。このような場合には専門知識を持った人が必要になる事が多いので仲介業者や不動産会社に相談し、専門家の意見や見解を交え買い手の方との円滑な交渉に向けて動くことが必要です。
売却先が集まらない場合はどうしたら?
買い手の募集を出しても中々買い手が現れない事もあります。立地や条件が買い手側の求める基準に届かず売れにくい。という事もありますが、そのような際はまず以下の部分を見直してみてください。
①店内の清潔さ
店内の清掃や手入れが行き届いていない物件は売れにくい傾向があります。厨房の油汚れや、テーブル・カウンター等の埃もしっかり掃除し、汚くなったり切れている電球は替えておく等の些細な事でも物件に持つイメージは変わります。
②売却価格が適正かどうか
売却の希望額が適正かどうかを見直す事も大切です。相場よりも高い物件の場合はそもそも売れづらくなります。皆、誰しもが高値で売却したいと考えるでしょう。しかし、売れなければ元も子もありません。高額で売りたい気持ちをぐっと抑え、売却額が適切かどうか、実際にどれくらいの金額なら売れそうかを検討してみると良いでしょう。もし査定を行っているのが一社のみの場合は、別の仲介業者に査定の依頼をしてみるのも良い方法です。
③店舗内画像や設備内容の紹介を見直す
掲載している条件が買い手側にとって大きな利点があるものになっているのかどうかを見直してみましょう。例えば譲渡の対象になっている設備の内容やその詳細を記載しているかどうか、一覧で機器名や状態、使用年数が記載されているかどうか。等です。
それだけでなく、掲載している画像が暗くなっていないかどうか、不鮮明ではっきりしないものになっていないかどうか、掲載している画像が少なく、内容が分からない。なんて事になっていないかどうかを確認し、明るく鮮明に見えたり店舗内がしっかりと確認できる画像を掲載するようにしましょう。
最後に
居抜き売却を行う際に起きやすい問題や困り事は、自分一人で何とかしようとすると逆に事態を悪化させてしまう事もあります。そのような事態を防いだり、大きな問題に発展しないようにする為にも専門知識を持った専門家と相談しながら行うのが良いでしょう。
その為にも、経験や知識が豊富で信頼できる不動産会社や仲介業者をパートナーとして選びましょう!最後まで読んで頂き、ありがとうございました!