居抜き物件とは何か、概要と解説

開業を考えて物件を探している方の中には「居抜き物件」や「居抜き店舗」という単語を目にする事が多くあると思います。しかし、実際に居抜きとは何かを知らない方もいるのではないでしょうか。この記事では居抜きとはどんな物件なのか、どういう利点があるのかを説明していきます。

居抜き店舗とは

居抜き店舗、居抜き物件とは店舗の中に備品や什器の、内装などがそのまま残っている状態でテナント募集されている物件の事を指します。飲食店、物販店、美容院などジャンルを問わず広く不動産業界で使われており、「内装付き店舗物件」と呼ばれたりもします。新規開業を目指している方の中には出店のために備品を揃えるコストやそろえるための時間をおさえ、出店時のコストを一日でも早く回収したいと思う方も少なくないと思われます。店舗業における「コスト削減」を重視したときに注目されるのがこの居抜き物件です。

居抜き物件の定義

では実際に居抜きとはどういう状態なのでしょう。 一般的には床や天井、壁といった内装や厨房、お手洗いなどの設備が揃っており、すぐにそのままでも開店が出来る物件を指します。中には床や壁などだけが残っている、厨房など設備の一部だけが残っているといった場合にも「一部居抜き」というなどして居抜き物件として扱われることもあります。

物件は基本的にスケルトン渡し

店舗の中に内装や設備が全くない、コンクリートが打ちっぱなしのような状態の事をスケルトン物件といいます。 基本的に店舗物件の取引はスケルトン渡し、スケルトン返しであるので、居抜きというものは店舗の取引としてみると原則からは外れているものです。そのため、建物の所有者と閉店するテナント、新規に出店を決めているテナントの三者がきちんと合意している場合にのみ居抜き物件の売買取引は成立します。

造作譲渡とは

造作譲渡とは居抜き物件の内装や設備を閉店するテナントとそこで開店するテナントの間で売買することです。居抜きといっても「解体工事の費用を削減したいから引き取ってほしい」という場合と「備品や設備はまだ使えるから売却したい」と考える方もいるからです。居抜き物件でも中の設備は無料で手に入るとは限らないことに注意しましょう。

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